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| キリストの中に根差しなさい |
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御言葉：コロサイ人への手紙 3章1節～17節
要 節：コロサイ人への手紙、3章9b-10a節 「あなたがたは、古い人をその行ないといっしょに脱ぎ捨てて、新しい人を着たのです。」
信者とはどんな人ですか。信じる人のことを指します。何を信じる人でしょうか。キリストを信じる人のことを、クリスチャンと言っているのです。もともと、クリスチャンとはキリストに気が狂った人々のこと、だそうです。つまり、キリストに夢中であり、キリストに属していて、キリストについて精通している人々のことを、クリスチャン、キリストの人、信者、と呼んでいるのです。ですから、信者はキリストについて理解を深めるべきであり、キリストについては自ら説明が必要な時には正確にその正体を言葉で表すことが必要です。パウロは今日の御言葉の最後に、信者としての正しい姿について、17節で「あなたがたのすることは、ことばによると行ないによるとを問わず、すべて主イエスの名によってなし、主によって父なる神に感謝しなさい。」とあります。
パウロは見たこともない、お会いしたこともない、コロサイの信者たちにこの手紙を書いていますが、彼らについて良く理解し、彼らが持つべき正しい、信者としての姿勢を教えています。今日の本文の3章で、パウロがコロサイの人々の強調しているのは、タイトルにもあるように「キリストの中に根差す」ことです。それでは、キリストの中に根差す、とはどんなことを指しますか。なぜ、キリストの人々はキリストに根差すべきでしょうか。
パウロは2章で、信者が生き返り、心が強くなり、感謝が生じ、喜びに充ちあふれ、以前の苦しみや悲しみから救い出されたのは、行いによるものではないとしています。食べ物を区別して食べているからとか、曜日を区別して生きているからとか、クリスマスや復活祭を忘れずに守っているからとか、祈りの時間を守っている行事に参加しているからだとかの外面的なものによるのではなく、キリストを受け入れ、キリストを信じ、キリストにによる聖霊の割礼を受けたからであると教えています。見えるものは確かに、キリストの影として、何らかの影響があり力があるのでしょうが、しかし、これらに力があるのではないのです。力はキリストにあり、キリストの十字架と復活によるものなのです。
1節をご覧ください。「こういうわけで、もしあなたがたが、キリストとともによみがえらされたのなら、上にあるものを求めなさい。そこにはキリストが、神の右に座を占めておられます。」信者の正しい生活の基本は、上にあるものを求めることです。上にあるものを求めるとは、地上に属するものではなく、上に属するものを追い求める生活をすることです。地上に属するものは、形であるとか、形式であるとか、見えるものがすべてですが、上に属するものは見えないものです。つまり、キリストであり、神様に属することです。それでパウロは言っています。「あなたがたは、地上のものを思わず、天にあるものを思いなさい。」信者は地上で区別されて、選ばれて、神に隠された存在だからです。信者が信者になったのは自分の意志によるのだと思いがちですが、信者は神様により選ばれ、区別され、神に隠された特別な存在なのです。私たちが信者だと自負するのも、神様からの贈り物による確信なのです。ですから、私たちはキリストが現れるとき、天の御国が来る時、私たちもキリストとともに栄光のうちにあらわれることが約束されています。
ですから、信者は地上のことより、上のことを思うところに力を入れるべきです。地上のこととは、不品行、汚れ、情欲、悪い欲、そしてむさぼりです。これらのことをパウロは、殺してしまいなさい、と勧めています。殺すとはそのような考え方を追い出すことであり、抵抗することであり、そのような考え方を無くそうと努力することです。特に、パウロはむさぼりが偶像礼拝に近い、一番警戒すべきものであると指摘しています。むさぼりとは満足できない欲張りのことを指します。むさぼりとはすべての物事に感謝がないことです。不満が多いことであり、心配事が多いことを指します。私たちはこれらのむさぼりを警戒すべきです。不品行、汚れ、情欲、悪い欲、そしてむさぼりを殺さないと、私たちには神の怒りが下るのです。なぜなら、私たちの間にはキリストが住まわれていて、これらの勢力に抵抗するからです。キリストが住む場所がなくなるからです。
信者は特に、どんな感情を治めるべきであると言っていますか。8節「怒り、憤り、悪意、そしり、あなたがたの口から出る恥ずべきことば」です。パウロはこれらを、捨ててしまいなさい、勧めています。また、偽りは口から捨てるべきであると言っています。そして、パウロは言っています。「あなたがたは、古い人をその行ないといっしょに脱ぎ捨てて、新しい人を着たのです。新しい人は、造り主のかたちに似せられてますます新しくされ、真の知識に至るのです。」信者は古い人を、その行いと一緒に脱ぎ捨てるべきです。不品行、汚れ、情欲、悪い欲、そしてむさぼりを殺すべきです。怒り、憤り、悪意、そしり、そして恥ずべきことばを脱ぎ捨てるべきです。そして、新しい人を着るべきです。新しい人とはイエス・キリストに属することを指します。新しい人とはキリストに属する「深い同情心、慈愛、謙遜、柔和、寛容を身に着ける」ことを指します。13-14節を見ると、互いに忍び合い、だれかがほかの人に不満を抱くことがあっても、互いに赦し合うことです。そして、これらすべての上に、愛を着けること、これが新しい人を身につけることです。
これを見ると、古い人とは「不品行、汚れ、情欲、悪い欲、怒り、憤り、悪意、そしり、そして恥ずべきことば」などでその中心人物が私ですが、新しい人とは「深い同情心、慈愛、謙遜、柔和、寛容、赦し合、そして愛」なので、その中心人物はあなたです。私たちは私からあなたに中心人物を移すべきです。信者は私を中心に考える人ではなく、あなたを中心に考える人です。
そして最後に、15節「キリストの平和が、あなたがたの心を支配するようにしなさい。」とあります。キリストが私たちを支配するよう、祈るべきです。キリストと一体となるべきです。何よりもキリストの言葉が心に豊かに住まわせ、知恵を尽くして互いに教え、互いに戒め、詩と賛美と霊の歌とにより、感謝にあふれて心から神に向かって歌うべきです。また、これらすべては「ことばによると行ないによるとを問わず、すべて主イエスの名によってなし、主によって父なる神に感謝すべき」です。
