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マルコの福音書についての概要*1

著者について

著者はマルコである。マルコはパウロとの宣教活動の時に一度、脱落した経験を持つ。バルナバにより御業に復帰され、その後、ペテロのローマ宣教活動に同行されたと言い伝えられている。マルコによる福音書は、ペテロの説教を記録したのだとも言われている。

内容について

四つの福音書のうち、一番早めに書かれたものと推定されている。AD60年度ごろ、ローマで書かれたのだと思われている。特に、ユダヤ人向けではなく、ギリシャ人を対象に、イエス・キリストが救い主であることを明かすために書かれたものである。

マルコの福音書についての緒論 *2

著者

著者はこの福音書の中で著者について記録してない。しかし、2世紀以降、著者がマルコであることを否定することはなかった。著者の家は裕福で、早くからキリストの福音に接し、特に、ペテロとの深い関係が気付かれていたと知られる。バルナバとはいとこ関係にあり、パウロとは一度、宣教旅行の件で不和関係にあった。しかし、その後はパウロも頼もしい主の弟子として認めあう関係になった。若い時には弱かった彼が、十分に訓練されてからは主の御業に役に立つものであった。

執筆時代

パウロやペテロの福音を、記録したものと言われる。記録時期はAD50-68年頃と推定される。

執筆場所

ローマか、アンテオケ教会であるといわれる。

執筆事情

マルコはペテロの通訳を担当していたとする。ペテロが死んだ後かその前、彼はペテロの説教を正確に書き記すためにマルコの福音書を記録したといわれる。ローマの人々がペテロの死後、ペテロの説教を残してほしいと要望されたとも言われる。

あて先

異邦人を対象にしたとする。内容から見て確かである。

特色

異邦人を対象としているので、イエス・キリストの系図は省略している。アラム語には通訳を付けており、文体は簡潔にまとめられている。特に、イエス様の行動を重点に置いて記録している。「そして」「すぐに」という言葉が多く使われている。イエスの言葉が他の福音書に比べると少ない。

主題

10:45 人の子が来たのも、仕えられるためではなく、かえって仕えるためであり、また、多くの人のための、贖いの代価として、自分のいのちを与えるためなのです。


*1 聖書事典、日本基督教団出版局、1989年第31刷版
*2 聖書・新改訳、注解・索引・チェーン式引照付、いのちのことば社、1998年第10刷版

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Last-modified: 2020-12-26 (土) 22:07:23