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2011年長崎UBF、ヨハネの福音書、その10 --> 問題紙

真実な者

Messenger:MSN.David

御言葉:ヨハネの福音書 7章1節~24節
要 節:ヨハネの福音書 7章18節 「自分から語る者は、自分の栄光を求めます。しかし自分を遣わした方の栄光を求める者は真実であり、その人には不正がありません。」

今日の御言葉はイエスがしばらくの間、田舎のガリラヤに退かれていた時期を描いています。ユダヤ人たちがイエスを殺そうとしていたからでした。数も多かった弟子たちが一人一人イエスを離れていました。表面的に見ればイエスの人気や活動は何だったのだろう、と思われていました。イエスの兄弟たちもこのようなイエス様の田舎での生活を批判的に見ていました。イエスはその時期を、どのようにお過ごしになりましたか。イエスは言われます。「自分から語る者は、自分の栄光を求めます。しかし自分を遣わした方の栄光を求める者は真実であり、その人には不正がありません。」イエスは真実について真剣に考える時期でした。今日の御言葉を通して、真実とは何かについて学びますよう祈ります。

7章1節の御言葉をご覧ください。「その後、イエスはガリラヤを巡っておられた。」とあります。その後とは多くの弟子たちがイエスを離れていき、ペテロを含む何名かの弟子たちだけが残っていた時期でした。「わたしの肉を食べ、私の血を飲みなさい」と言われた言葉が批判を浴びていた時期でした。安息日に三十八年間病気にかかっていた人を、歩かせたがために、安息日の律法を破ったのだと批判され、多くのユダヤ人たちから殺傷の標的になっていた時期でした。昔でも今でも、人々は自分たちと思想が合わなかったり、考え方が異なる人々を殺そうとします。それで問題が解決できるのだと考えます。しかし、真実なものはどのような態度を持つのでしょうか。「うそ偽りのない、本当の正しい態度」はどのような態度でしょうか。イエス様の態度とユダヤ人たちの態度を見比べることで、真実なのはどんな態度なのかについて学ぶことができます。

1節をもう一度ご覧ください。イエスがガリラヤをめぐっておられたのは「それは、ユダヤ人たちがイエスを殺そうとしていた」からでした。ユダヤ人たちはイエスを殺そうとしていました。しかし、イエスは彼らから離れて、ガリラヤに退かれていました。イエスは感情的に、彼らの過ちや彼らの過激な姿について真っ向から抵抗することもできたことでしょう。弟子たちにその意義を示し、仲間を増やし、彼らに抵抗するためにはどのような作戦で行けばいいのかを、真剣に考えることもできたことでしょう。しかし、イエスはそのような態度をとりませんでした。イエスはユダヤから離れ、ガリラヤに退かれました。

2節を見ると、仮庵の祭りが近づいていました。仮庵の祭りはユダヤ人にとっての三大祭りの一つで、過越しの祭り、刈り入れの祭り、に続く大事な行事でした。ユダヤ人の男性はエルサレムの神殿に集まることが義務付けられ、7日間、先祖たちが荒野で40年間、仮住まいで暮らしていたことを思い出しながら、七日間、仮庵で生活を体験する祭りでした。誰もが行きたがり、また、行かなければいけない祭にも、イエスは動きませんでした。3節を見ると、そこで、イエスの兄弟たちはイエスに向かって言いました。「あなたの弟子たちもあなたがしているわざを見ることができるように、ここを去ってユダヤに行きなさい。自分から公の場に出たいと思いながら、隠れた所で事を行なう者はありません。あなたがこれらの事を行なうのなら、自分を世に現わしなさい。」ヨハネは、このような兄弟のコメントの後に、彼らの態度を次のように評価しています。「兄弟たちもイエスを信じていなかったのである。」

先ほどは自分たちの律法に合わないイエスを殺そうとするユダヤ人とガリラヤの田舎に退けられたイエスについて述べましたが、今度は仮庵の祭りにぜひ、参加してほしいイエス兄貴が、田舎のガリラヤに居座っている姿を見て、不平不満を言い出すイエスの兄弟と、それでも動かないイエスの姿が比較されています。ヨハネはイエスの様子を見て不平不満を言い出し、自分を世に現すよう、進言している兄弟たちのことを「兄弟たちもイエスを信じていなかったのである」と評価しています。兄弟たちもユダヤ人たちのように、自分たちの考えや行動規範に合わない兄貴のイエスについて、批判をしていたのです。それは普通の人々の当然の考え方でしたが、イエスはどのように行動規範を決めていたのでしょうか。

6節をご覧ください。彼らの反発にイエスは言われました。「わたしの時はまだ来ていません。しかし、あなたがたの時はいつでも来ているのです。世はあなたがたを憎むことはできません。しかしわたしを憎んでいます。わたしが、世について、その行ないが悪いことをあかしするからです。あなたがたは祭りに上って行きなさい。わたしはこの祭りには行きません。わたしの時がまだ満ちていないからです。」イエス様の行動規範は神様の時でした。兄弟たちの行動規範は周りの人々であったり、自分たちの気持ちであったり、父親、母親の気持ちであったり、先生たちの勧めであったりしましたが、イエスの行動規範は神様の時でした。イエスにとって神様の動きはすべての行動の基準でした。「わたしの時はまだ来ていません。」英語には「The right time for me has not yet come!」とあり、私にとって最適な時期がまだ来てない、と表現しています。イエスにとって「最適な時期」とは神様が喜ぶ時期を指し、神様が願っている時期、神様が働く時期を指します。イエス様の行動規範は神様に会ったのです。神様の動きに敏感であり、神様の願いに沿うことが行動の根底に流れている考え方だったのです。

イエスは兄弟たちの勧めもあったが、依然としてガリラヤにとどまっておられました。また、兄弟たちが公に自分を現し、エルサレムに上るべきだと進言したのに対しても、イエスは10節で記録されているように「公にではなく、いわば内密に上って行かれた」とあります。イエスは兄弟たちの言葉や周囲の進めより、神様の願いと神様の動きに敏感でした。イエスは人々が進めても、人々の強い希望があっても、神様の願いと神様の動きを見極めようと努めました。そして、神様の動きに沿うように行動範囲を決めました。

信者の行動規範は人々の言葉や周りの雰囲気、周囲の勧めではなく、常に方向を与えてくださる方、常に味方となっておられる方、常に指示を怠らずに出してくださる、聖霊の動き、神様の御心、御言葉に沿うことです。その時、私たちは私たちの願いを成し遂げようとすることなく、私たちの願いを実現しようとすることなく、神様の真理を世に現す、神のものとなるのです。特に、大事なことを始めようとするとき、真剣な人生の方向を決めようとするとき、私たちは友人の意見や先生たちの意見、周りの進めよりも、最も大事にしなければいけないものがあります。それは、神様の意見であり、神様の言葉であり、神様の願いを見極めることです。その時、私たちは真実を行うものとして生きることができます。

祭りに登ってみるとイエスについていろんなうわさが流れていました。「あの方はどこにおられるのか。」「良い人だ。」「違う。群衆を惑わしているのだ。」と、イエスの評判は様々でした。しかしながら、ユダヤ人たちを恐れたため、イエスについて公然と語る者はひとりもいませんでした。イエスへの殺意は極めて高く、恐ろしいものでした。その雰囲気を避けて、イエスはガリラヤに退けられていました。しかし、14節を見ると、祭りもすでに中ごろになったとき、イエスは宮に上って教え始められました。ユダヤ人たちは驚いて「この人は正規に学んだことがないのに、どうして学問があるのか。」とその教えを疑問視しました。イエスは彼らに答えて言われました。「わたしの教えは、わたしのものではなく、わたしを遣わした方のものです。だれでも神のみこころを行なおうと願うなら、その人には、この教えが神から出たものか、わたしが自分から語っているのかがわかります。自分から語る者は、自分の栄光を求めます。しかし自分を遣わした方の栄光を求める者は真実であり、その人には不正がありません。」

ここで、私たちは真実について学びます。真実とは自分から語り、自分の栄光を求める人ではなく、自分を遣わした方を認めることと、自分を遣わした方の栄光を求めるものであることが分かります。その人は不正がありません。しかし、自分を語り、自分の栄光を求める人に不正が蔓延します。偽りが生まれます。神様の栄光が損なわれます。真実は神の言葉を語るものであり、神様の栄光を求める人です。

7:19 モーセがあなたがたに律法を与えたではありませんか。それなのに、あなたがたはだれも、律法を守っていません。あなたがたは、なぜわたしを殺そうとするのですか。」 7:20 群衆は答えた。「あなたは悪霊につかれています。だれがあなたを殺そうとしているのですか。」 7:21 イエスは彼らに答えて言われた。「わたしは一つのわざをしました。それであなたがたはみな驚いています。 7:22 モーセはこのためにあなたがたに割礼を与えました。・・ただし、それはモーセから始まったのではなく、先祖たちからです。・・それで、あなたがたは安息日にも人に割礼を施しています。 7:23 もし、人がモーセの律法が破られないようにと、安息日にも割礼を受けるのなら、わたしが安息日に人の全身をすこやかにしたからといって、何でわたしに腹を立てるのですか。 7:24 うわべによって人をさばかないで、正しいさばきをしなさい。」


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Last-modified: 2020-12-26 (土) 22:07:23