英語

Ephesus

意味

B.C. 11世紀ごろにカイストロス河口に建設された都市で、政治・文化・商業の中心として、また、小アジヤ、エーゲ海の交通の要地として非常に繁栄した街であった。女神アルテミス(ダイアナ)の神殿と祭儀は、特に有名であり、B.C. 356に焼失して、再建されたその神殿は、世界の七不思議のひとつであった。有名な哲学者のヘラクリトスはこのエペソ出身である。ローマ帝国は、総督をこの町に置いて、アジヤを統治させた。

使途の働き19章によると、パウロは第3伝道旅行の途中、エペソに3ヵ年も滞在し、この町を中心として、福音の伝道に従事した。彼は最初はユダヤ人のシナゴグ(会堂)で、大胆に宣教したが、のち2年間はツラノの講堂で福音を論じ(使途の働き19章8-10)「主の言葉はますます盛んに広まり、また力を増し加えていった(使途の働き19章20節)」と伝えられるとおり、彼の伝道は大いに成功した。ところが、アルテミスの神殿の銀細工人らの反感を買い、その伝える福音がアルテミス大女神の威光を消してしまいそうである、と恐れられ、暴徒によって、パウロたちはエペソを追放されるに至った(使途の働き19章21-41)。しかし、パウロとエペソの教会員が、いかに親密であったかは、ミレトにおける、エペソ教会の長老たちと、パウロとの間の真情あふれる別れの場面によっても明らかである(使途の働き20章36節以下)。


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Last-modified: 2020-12-26 (土) 22:07:23